共同研究

【H29年度共同研究班】学生の協働によるPBL教育プログラムを通した高齢者の見守りに資するIot装置の研究開発

研究テーマ

研究の目的及び意義

 

平成29年度 共同研究班
代表者 流通科学大学 山下 香 特任准教授
構成員 流通科学大学        上田 真由美 准教授
神戸市立工業高等専門学校  赤対 秀明 教授
黒住 亮太 准教授
兵庫県立大学        安枝 英俊 准教授
研究の目的及び意義 高齢社会の到来による一人暮らしの高齢者の増加に伴い、見守りサービスの充実が求められている。そのような中、IoTが高齢者の見守りに資する手法の一つとして着目されている。IoT(Internet of Things)とは、モノのインターネットと呼ばれ、コンピューターやプリンターが接続していたインタ―ネットに、あらゆるモノが接続することで、インターネットを介してモノを作動させることができる仕組みである。例えば、インターネットとポットが接続することで、高齢者が日常生活の中で使用するポットを用いた見守りサービスが可能となっている。IoTを、高度な技術を持たずに利用可能とするデバイスが近年開発されている。例えば、ソニーが2015年に販売を開始した「MESH」は、「消しゴムサイズの電子タグ」と呼ばれており、インターネットの接続を通してボタン一つで実際のモノを作動できる。ICTやIoTは高齢者にとって馴染みの薄いものと捉えられてきたが、このようなデバイスにより日常生活の中に溶け込むものとして高齢者の見守り装置を設計することが可能となってきた。
教育分野では、高齢社会や人口減少社会において環境の変化に対応できる人材の育成が指摘されている。例えば、文部科学省は「新しい学指導要領等の在り方について」の中で、変化の中に生きる社会的存在となるために、PBL(Project Based Learning, Problem Based Learning)をはじめとする「アクティブラーニング」の意義について触れている。教育分野において、PBLをはじめとするアクティブラーニング教育の実践に基づく知見は蓄積されているものの、その評価基準、特にグループ活動となりやすいアクティブラーニング教育における個人の教育効果にたいする評価基準の構築は困難であることが課題となっている。
本研究では、社会問題である高齢者の見守りに対して、流通、マーケティングを専門とする流通科学大学の学生と、機械工学を専門とする神戸市立工業高等専門学校の学生が協働し、IoTの使い方、さらに、IoTを用いたデバイスの開発を行うというPBLプログラムを開発する。そして、PBLをグループ活動、個人活動の視点から評価するルーブリックを作成し、検証することで、複数の大学教育機関が連携した地域社会に役立つPBLプログラム及び評価指標のパッケージ開発とその効果を検証することを目的とする。
なお、IoTを用いたデバイスに実験については、神戸市内外から高齢者が移住する神戸市中央区にある都心型高層集合住宅、及び、神戸市兵庫区にある高齢化率の高い震災復興集合住宅を対象とする。両集合住宅の管理組合からの協力は既に取得済である。
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