共同研究

【H31年度共同研究班】単身世帯の高齢者の在宅における自立生活を支援するIoTを用いたパッシブ・アクティブシステムの構築に関する研究開発

研究テーマ

研究の目的及び意義

平成31年度 共同研究班
代表者 神戸市立工業高等専門学校     赤対 秀明 教授
構成員 神戸市立工業高等専門学校 森田 二朗 教授
神戸市立工業高等専門学校 福井 智史 教授
神戸市看護大学 坪井 佳子 教授
神戸市看護大学 秋定 真夕 助教
兵庫県立大学  安枝 英俊 准教授
一級建築士事務所 山下 香 代表
(2018年度まで流通科学大学 特任准教授)
研究の目的及び意義

 

高齢社会の到来による一人暮らしの高齢者の増加に伴い、見守りサービスの充実が求められて いる。そのような中、IoT が高齢者の見守りに資する手法の一つとして着目されている。 IoT( Internet of Things )とは、モノのインターネットと呼ばれ、コンピューターやプリンターが 接続していたインターネットに、あらゆるモノが接続することで、インターネットを介してモノ を作動させることができる仕組みである。 2017~2018 年度において、 「学生の協働による PBL 教育プログラムを通した高齢者の見守り に資する IoT 装置の研究開発」をテーマに研究開発をおこなった。その結果、長田区の木造住 宅におけるセンサーの感度が高いことが分かった。また、センサーの種類に応じたメリットとデメリットも明らかになった。さらに、見守りデータを分析する中で、高齢者の日常生活の行動パタンをほぼ正確に把握できることがわかった。このデータは見守りだけでなく、予防医学などに おいても活用可能であることを示唆している(森田ら(2019),山下ら(2019))。 以上の知見から、見守りというと、高齢者が「見守られる」という受動的な立場に捉えら れることが一般的であるが、2 年間の研究を通して高齢者や家族が自分自身を「見守る」と いう能動的な立場で活用できる装置を開発する着想を得た。 今回は、単身世帯をはじめとする高齢者の自立生活の支援に資する「IoT パッシブ・アク ティブシステム」を開発し、その効果を検証することを目的とする。 研究構成員である坪井ら(2013)は、単身世帯者は、病気や症状の早期発見が遅れやすく、 認知症が進行している可能性が高く、高齢者本人が知識・技術を得ること、自身や家族の健 康を回復・維持・向上するための具体的な行動を自ら考えることが重要であると指摘してい る。 本年度は、2017 年度からの研究開発で可能となった「高齢者の行動パタンの把握」から可 能となりうる「体調の異変」や「行動パタンの予測」について医療の観点からより専門的に 分析することで、高齢者が「他者から見守られ、自身も見守る」ことを実現する装置の可能 性を検証したい。
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